落とし穴に気づけ! [湘南の家づくり]
今日は家の塗り替えについてのコメントです。
私たち街の工務店は、大工仕事だけではなくいろんな仕事を請け負います。
例えば「家の塗り替え工事」
街の塗装屋さんに頼むのが一番安い!と思っていませんか?
理屈では確かにそうなります。
しかしそこは、『業界の妙』実際は工務店に依頼した方が安上がりなんです。
金額だけではありません!
工務店に依頼した方が、仕事の内容も格段に良くなるから不思議です。
そこには『人間の損得勘定』が働いているのです。
お客様から直接の仕事の場合、同じお宅からの次の仕事は数年先に
なってしまいます。
その間に新しい塗装屋さんが食い込まないとも限りません。
その家が建て直しになってしまうかも知れません。
更に言えば、代替わりして息子さんの知り合いの塗装屋に仕事が
移ってしまうかも知れません。
しかし、工務店からの仕事をきちんとしておけば、
次の仕事も約束されるのです。
ハウスメーカーの場合はどうでしょう?
この場合は全く逆になるから不思議です。
ハウスメーカーは新築から何年か経つと、塗り替えの営業にやってきます。
しかし、ここに大きな【落とし穴】があることは、あまり知られてはいません。
私のかつての同僚は、この【落とし穴】で仕事をしている塗装業者です。
しかし、彼の会社は彼と奥さんだけで、職人は居ません。
毎月末近くになると、彼の会社にはハウスメーカーから見込み客の
リストが送られてきます。
それを元に、彼は『ハウスメーカーのロゴ入りの名詞』を
持ち歩いて営業をしています。
塗り替えの依頼があったとします。
彼はまず、常に仕事を依頼している『リフォーム工事屋』と
『リフォーム工事屋が連れてきた塗装屋』を現場に連れて行って説明します。
彼の仕事はここまでです。
実際に仕事をするのは『リフォーム業者』の下で仕事を受けている
『塗装屋』です。
ハウスメーカーからの仕事の流れを整理してみましょう。
『ハウスメーカー』→『友人の塗装会社』→『リフォーム業者』→『塗装屋』
という流れになります。
仮にみんなが10%儲けたら、お客様が支払う金額はどうなります?
実際にはもっともっと大きなパーセンテージなんですが・・・
更に、こんな時はどうでしょう?
『塗装屋』が忙しくて、例えば『友人の塗装会社』が約束した期日に間に会わない
ような場合にはどうするのでしょう?
最終的に仕事をするはずだった『塗装屋』は、『知り合いの塗装屋』に頼んで
期日に間に合わせます。
友人が神経を使うのは「安全」「お客様との対応」「整理整頓」だけです。
ここに大きな【落とし穴】があるのです。
お客は仕事の本質ではなく、表面的な事柄に眼を奪われて
「挨拶もきちんとするし、
掃除は行き届いてるし、ヘルメットも被って・・・いい職人さん達だわ!」
私の友人は『責任』について、このように豪語しています。
「責任は工事をした塗装屋に持たせている。
塗装なんてどこがやってもそんなに変わるもんじゃない!
塗り残しがあればもう一度行かせるし、
要するに俺が儲かればそれでいい訳だよ!」
彼曰く、「ハウスメーカーには資料を作ってくれるだけで
10%以上も取るんだから、俺はもっと儲けていいだろう?」
私の会社で請けたら恐らく100万円以下の塗装工事も
ハウスメーカーがらみの場合は、恐らく150万円以上になるだけではなく、
決して『良い仕事』にはならない仕組みになっているのです。
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