うるへい君の数え方 [ウルヘー]
真ん中を歩いているの が、噂の『うるへい君』です。
おねーちゃんは拙者に気づいて横へそれています。
パパになにか叱られたらしく、うるへい君は項垂れてます。
今朝、うるへい君が会社へやってきました。
「おはよー」相変わらず元気です。
「あれ?・・・今日は幼稚園は?」
拙者の問いに「今日はおやしゅみー」
「そー、お休みなの?」
「うん!」
そして、会社の壁に飾ってある、額入りの建物の写真を指さして・・・
「これ、どこ?」
「イタリアだよ」
「ふーん、イタリヤ、おうちがいっぱいあるの?」
「そーだよ・・・いくつあるか解る?」
そーしたら、数え始めました。
いち・にー・さん・しー・ごー・ろーく・・・・一つ一つ指を指しながら数えていきま
す。
「へー、もう数えられるんだー!えらいねー」と拙者。
うるへい君は調子に乗って数えていきます。
「じゅーいち・じゅーに・じゅーさん・・・」
途中から「ごじゅーに・ごじゅーさん]
『おいおい、そんなに・・・ない・・・ぜ!』
「全部でいくつあった?」
「ごじゅうはちー」
やっぱり、彼はまだ幼稚園の年少さんでした。
実際は24ヶ所のイタリヤの有名な建物が載っているポスターなんですが・・・
お裾分け [ウルヘー]
ミカン狩りに行って来たんだそうです。
そうです・・・と言うのは、拙者は行っていないから。
行ったのは何を隠そう、お隣の『うるへい』君なんです。
幼稚園で三浦の蜜柑狩りに行って来たらしく、拙者の会社に『お裾分け』です。
可愛い声で・・・「どーじょ!」
丁度、頂き物のお菓子があったので、その場でお返しを・・・
お菓子を貰ってニコニコと嬉しそうに・・・「ありがと!」
『いいえ、どーいたしまして・・・こちらこそ、ありがとう!』
うるへい2号 [ウルヘー]
うるへい2号『シャキーン!』・・・・・・「発・進」
隣のうるへい君の『弟くん』、初登場です。
彼はとっても『きかん坊』の顔をしています。
多分、我慢強い男だろうと拙者は思っています。
青年になったときは、きっと「苦み走った、いい男」になっていることでしょう。
うるへい君も『もてそう』ですが、2号の方は1号を『凌駕』するかもしれません。
うるへい2号・・・つい数ヶ月前までは、たどたどしい足取りだった『超ミニサイ
ズ』す。
まるで『糸の切れたやっこだこ』のように、風を喰らってあっちへフラフラこっち
へフラフラ・・・追いかけるおばあちゃんも大変そうでした。
それがどうです!今では立派な『うるへい2号』に成長しました。
先日もパパに買って貰った、新しい野球帽を見せに来ました。
会社の玄関ドアを開けにかかります。
先ず足を開いて踏ん張って、満身の力を込めて開ける姿は小さな朝青竜を彷
彿とさせます。
彼はまだうまくしゃべれません。
どうにか体が入るだけ開けて、帽子のツバに手をかけて、黙って突っ立ってい
ます。
「帽子買って貰ったぞどうだい」そう言いたいのです。
「あー、ボーシ買って貰ったの?・・・いいなあ!」
まだブカブカの野球帽のツバをやや斜めにして被った、『チョイ悪ガキ』は、そう
いって貰うと、何もしゃべらずに出ていきました。
もちろん、ドアは開けっ放し。。。
幼稚園生の1号が泣いていると、「うるさい!」と言わんばかりに、殴りに行くん
だそうです。
まだ、よちよち歩きが終わったばかりの『うるへい2号』・・・喧嘩も強くなりそうで
す。
『うるへい2号』ではちょっとかわいそうな気もしますので、『小うるへい』とでも呼
ぶことにしましょうか?
そこで質問(次のいずれかに○をつけよ)
1.彼のことを、今後『うるへい2号』と呼ぶ
2.彼のことを今後『小うるへい』と呼ぶ
人の子供の呼び名を勝手に・・・『うるへいパパ』に知れたら叱られるかも?
ウルヘイとカブトムシ [ウルヘー]
拙者の会社の玄関ドアは、透明ガラス。
ドアの前に、小さな人影が・・・・
見ると、隣のウルヘイ君がドアの外で、こちらを向いて、何やら厳かな顔をして立っている。
いつもは『ピンポンダッシュ』よろしく、ドアをバーン!と叩いて走り去るクセに、今日はどうしたのだろう?
と、思って立ち上がると、両手で虫籠を抱えてました。
透明の虫かごの中には、一匹のカブト虫が蠢いているではありませんか?
きっと、『隣のオジサンに、見せてやろう』と思って、やって来たに違いない。
カブトムシ・・・彼は自慢したいのだ!
期待を裏切っては可愛そう。
ドアを開けて話しかけた。
「カブトムシ、いいなー、どこで捕まえてきたの?」
「・・・・・・」返事に困っている様子。
でも、顔を見ると、鼻の穴を膨らませて「どうだいっ?」って顔をしている。
『あっ、そーか?今は捕まえてくるんじゃなくて、買うんだ!』そう思って・・・
「そのカブトムシ、買ってもらったの?」
「貰ったの」やっと会話が通じた。
「ふーん!よかったねー、名前はなんて言うの?」
「カブトムシ」(ゲッ!カブトムシっていう名前かよ)
「間違いない、これはカブトムシだ!・・・名前、カブちゃんにしたら?」
「いいよ」
天の邪鬼のウルヘイ、自慢のモノを見せて、気が済んだのか?今日は妙に素直です。
子供が大きくなって、カブトムシなんて見る機会がなくなった。
「よーく、見せてよ」
「いいよ」
子供がカブトムシに興味があった頃には、西瓜の皮やキュウリがカブトムシの餌だった。
今は全く違うモノが虫かごに入っていて、西瓜やキュウリなどは、陰も形も見あたらない。
「カブトムシのご飯は、これなの?」中のものを指さして聞いた。
「そーだよ!知らないの?」
「知らなかったヨー」(知ってるわけないだろ?)
「ダメジャン、大人なのにイ・・・」(やかまし!)
・・・・2歳の子に叱られた。
ピンク色のプラスティックの容器に入った、緑色のジェル。
それがカブトムシの餌らしい。
鉋屑を敷いた中で、カブトムシは餌にかぶりついていた。
「元気いいねー」
「うん・・・」
彼は大事そうに抱えて帰っていった。
いつものようにはバイバイが出来ず、右手の人差し指だけをチョコチョコと動かして・・・
今日のおまけ
横浜横須賀道路の料金所。
拙者は何気なく、乗用車を引っ張ったレッカー車の後ろに付いた。
やがて、なにやらレッカー車の運転手がオジサンに罵声を浴びせて、料金所を離れていった。
「随分時間掛かったけど、どうしたの?」
聞いてみるものだ。
「車を積んでいれば1台分、今のは後輪が地面に着いていたでしょ?だから2台分の料金になるのに、運転手が1台分だって言い張るもんですからー、スイマセン、お待たせしちゃってー」
そーなんですって!、知ってました?
知らなかったのは、拙者だけだったりしてー・・・
イッチョマエの男 [ウルヘー]
会社の隣は、経師屋さん。
先代の社長が亡くなられて、今は若い息子さんが後を継がれました。
経師屋と言えば、普通は「襖」や「障子」の紙貼りが仕事です。
しかし、お隣の経師屋さんは、一風変わっていて、お習字の展覧会に出す力作を台紙に貼って額に入れ、展覧会場に持ち込んで掲示まで行う、そんな経師屋さんなんです。
襖や障子ならば、失敗しても替わりはいくらでもありますが、お習字の場合にはそうはいきません。
どれも作者が異なる、一枚こっきり。
失敗が許されない仕事です。
「いつも気を張ってて、疲れますよー」
お子さんが3人がいます。
上のお嬢ちゃんは、もう小学生。
2番目が男の子、こいつがきかん坊なんです。
ついこの前まで、オシャブリをくわえて、おしめしてたクセに・・・
来年あたりから幼稚園だと思いますが、拙者の会社の玄関ドアをバーン!と叩いて、バイバイ・・・・?
昔の子供が、ピンポンダッシュをしていたようなものです。
拙者が時々からかって相手になるものだから、それをいいことにチョッカイを出してきます。
今日も「バーン」と叩いて、逃げていきました。
お客様が居るときには、多少困りますが、それ以外はあまり影響はありません。
書き物をしているときなど、少しビックリする程度です。
拙者は、よくこのチビ助をからかいます。
「おい、!チビ助!」・・・「ン?、チビ助じゃない!」
「じゃー、チビタローか?」・・・「チビタローじゃない!」
「あれ、違った? ジャー、お前はうるさいからー、ウルヘイだろ?」
「違う!うるへいじゃーナイ!」
「じゃーなんだ?名前を教えてよ」
「この前も、昨日も、その前も教えてあげたでしょ?どーして覚えないの?」
「そーだっけ?うそだーい!教えてもらってないよ」
「もう、教えないよ、覚えてね」まるでお母さんが子供に言ってるみたいです。
「あの・ね!、ボクのなまえは○○平なの!覚えた?」
「ほーら、さっき言ったじゃないか?ウルヘイってー、 なーウルヘイ!」
こうなると、彼はいつも、完璧に切れまくります。
大声で・・・「ウルヘイじゃなーい」
このウルヘイ、今日は前の歩道で、虫かなにかをみつけたようです。
落ちていた木ぎれを拾って来て、しゃがみ込んでそれを構っています。
拙者、彼に気づかれないように、『ガタガタガタガタ!』玄関ドアをゆすって脅かしました。
彼、どうなったと思います?
驚いて、一瞬こちらを振り返えろうとしたのですが、焦点が定まらないまま立ち上がって逃げようとして、腰を抜かしたのです。
『ガタガタガタガタ!』またまたドアを揺すりました。
大きな音に驚いて、抜けた腰は定まりません。
『アワワワワ!』何度も立って逃げようとするのですが、その度に『ガタガタガタガタ!』
『アワワワワ!』訳の分からない言葉を発して、腰が抜けたまま、這いずって逃げていきました。
その様子があまりにもおかしく、拙者、一人で腹を抱えて笑い転げていましたら、暫くして、大股でやってきました。
怒った表情で、肩をイカラして、「もー!やめろよナ!」
彼はもうすぐ3歳になろるとしているところ?
既に、イッチョマエの男です。
今日のおまけ
羽アリが飛び立つ季節になりました。
梅雨時の風がない、なま暖かい日中に、一斉に羽化して飛び立ちます。
今までの巣が手狭になって、『支店』を広げるために・・・
もし、羽アリが居たら一匹だけでも捕まえて見て下さい。
腰がくびれていなくて、4枚の羽の長さがみんな同じ長さだったら、それは【シロアリ】
そうでないのは、クロアリが羽化したものです。
シロアリだったらたいへんです。
すぐに処理業者に連絡してください。
家の基礎や土台の辺りから出てくる場合は【クロアリ】でも、要注意。
柱や土台が腐っていて、そこを巣にしていたのかも知れません。