ホームドクター [お仕事]
古いお客様の、外構に軽トラックが飛び込みました。
ようやく暗くなったころ、隣の家に来た方が軽乗用車を止め、下りて話をしていたそうです。
そこへ、軽トラックが『ノーブレーキ』で突っ込んで、軽乗用車は30m以上も跳ねとばされて、
お隣の家の塀にぶつかって止まっていました。
ぶつかった軽トラックの方が、お客様の自宅に突っ込んだと言う次第。
この道路は、大型車通行禁止の狭い道路で、制限速度は30㎞。
運転していた若者は、「スリップした」と言っているようです。
雨が降っていて道路は濡れてはいましたが、そこそこのスピードで走っていれば、
スリップするような状況ではありませんでした。
携帯電話か何かに気をとられての、前方不注意じゃないの?と言いたくなるような事故でした。
さて、皆さんの家に車が飛び込んだら、どのようになさいますか?
怪我人がいれば・・・・救急車を呼ぶ。
先ず第1にこれをやりましょう・・・人命第一ですから。
警察に連絡する・・・警察が発行する『事故証明』がないと保険での処理が出来ません。
保険に入っているかどうかを確かめる・・・・今回の場合、対物保険に入っているとのことで、
一安心です。
後は保険会社との協議になりますが、ここで問題です。
あなたは、ホームドクターと付き合っていますか?
保険会社に任せていたら、どうなるでしょう?
こんな時、元通りに復旧するのは建築会社の仕事です。
保険会社に任せていれば、『保険会社と常に付き合いがある建築会社』(事故処理の工事会社)
がやってきて、復旧工事をしてくれます。
しかし、チョット考えてみてください。
『初めてあなたのお宅に伺って、初めて会う方の復旧工事をする』のです。
事故処理の工事会社は保険会社といつも付き合いがあって、人間関係もできています。
そんな会社が、「あなたのために、真剣になって復旧工事をしてくれる」でしょうか?
保険会社は1円でも安く復旧をしたいのです。
保険会社と常に付き合いがある建築会社・・・顔はどちらを向いているでしょう?
『顔は、常に保険会社に向けて』いるのです。
この両者がコラボして『工事はきちんとしていて、根本的な復旧工事をしてくれる』
と思うのは、大間違いではないでしょうか?
今回、幸にもこのお宅の前を拙者が通りかかって、すぐに対処することができました。
良く見てみると、軽トラックが突っ込んだ割には重傷で、門塀と門扉は倒れており、
車庫の伸縮門扉は壊れて、動かなくなっていました。
取り急ぎ会社へ戻って、トラロープ(黒と黄色の縞々ロープ)を持って行って、
倒れた門塀を引っ張り起こし、人が通っても危なくないように結び付けました。
ついでに、カラーコーンも置きました。
さて、今朝になって『どこまで影響があるか?』を詳細に調査して、写真を撮りました。
夜の暗さでは判らなかった離れた所にも車の擦り傷があり、これも直さなければなりません。
このようなことを頻繁に経験して、ベテランになっている方は皆無です。
今回のお宅も、拙者が通りかかって、「声を掛けてくれて助かった」と仰っていました。
ホームドクターの必要性を常々説いていますが、なかなか浸透しません。
最近は『行き当たりばったり』で仕事を依頼する傾向が強いように感じますが、
こんな思いがけない事故の時にも『ホームドクターは、あなたの強い味方になってくれる』のです。
家を持っている方、これから持とうと考えている方・・・・一度ホームドクターの必要性に付いても
考えて見てください。
事故って、人や車だけではなくてモノも被害を受けるんですよね。
実家は父がやっていましたが、
夫の実家は・・・いませんね、ホームドクター。
by micchii (2007-04-17 15:37)
一生懸命なのは自分の営業成績を上げること・・・これは保険屋さんにも言えることみたいですね(笑)
by cuvesx (2007-04-17 16:09)
たしかに必要ですよね。だれに相談していいかわからなかったというのはよくお聞きします。聞いた相手によって言ってることが違うこともありますので、本当に信頼できる人との出会いって大事だなって思います。
by plusgate (2007-04-17 18:57)
micchiiさん
私の会社は、結構な数の事故復旧工事をやってきています。
まともな金額を出しても、査定をする建築会社があって、必ず値引きを要求してきます。
「私の腹が痛む訳じゃないですけど、顔を立てて値引いてくださいよ」なんてヌカシます。
ご主人の実家も、ハウスドクター必要ですね。
by アキラ (2007-04-18 08:58)
Honuさん
最近この程度の事故では、保険会社が見に来ることはありません。
こちらで工事前・工事中・工事完了後の写真を撮らされます。
そのくせ、お金の支払いになると、渋るのですから癖が悪いです。
下請けの工事会社が査定をしますが、「おまえ、その金額で出来るのか?」というような金額で査定します。
いつも、せめぎ合いは結構厳しいことになりますね。
by アキラ (2007-04-18 09:03)
plugate316さん
最近の建築屋さんや職人さんは「出たとこ勝負」的な人が増えました。
勉強していないのでしょうね。
そのくせ、建築士さんには楯を突く?(笑)
理屈を知って、きちんと物事を説明出来る人が減りましたね。
信頼される人を目指していますが、まだなかなかです。
by アキラ (2007-04-18 09:07)
こんにちは。
トラックが!災難でしたね。大丈夫でしょうか?
ハウスドクターのこと初めて知りました。
よく考えてみます。
ありがとうございました^^
by ひいろ (2007-04-18 11:48)
ひいろさん
一般的に、ホームドクターと言われる業種の方がいる訳ではありません。
ご自分の家について、何から何まで知っていて、人に例えるならば「既往症」的な事まで知っていてくれる建築業者と付き合いなさい。と言っているのです。
そして、大事なことは・・・・・人がかかる病院と同じように、家の補修や改造の経過を記した『家のカルテ』を作ってくれている建築業者でなければ、ハウスドクターとは言い難いのです。
このようなホームドクターが必要ですね・・・と言う事を記事にしてみました。
by アキラ (2007-04-18 15:24)
とっても勉強になりました。
ホームドクター... きっとアキラさんに今の家を見ていただいたら
「治療不可能です!」と言われるかもしれません...
by かな (2007-04-18 16:54)
ホームドクターはなかなか理解されないですよね?
病気には、内科。怪我には外科。
と掛かりつけのお医者さんがあるだろうに。。。
きっと、住まいは建てたら(買ったら)メンテナンスが
不要と思われているからなんでしょうね!
by 浜松自宅カフェ (2007-04-18 23:17)