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考えなくちゃ、ダメなんだよ! [湘南の家づくり]

ブルーシート.jpg 皆さんご存じの・・・ブルーシート

壁装材として、一番使われている、ビニールクロス。


『ビニールクロス』または『ビニール壁紙』などと言われています。

誰が名付けたのか? 実に『うまいネーミング』だと感心してしまいます。




「壁と天井には、ビニールシートを貼りましょうか?」と聞かれたら、あなたはOKしますか?


『かべがみ』なんて名前は『紙』みたいですが・・・

基本的に、ビニールクロスは『ホームレスが家として使っている、ブルーシート』と同じもの・・・

即ち、塩ビシートなのです。


家に使われるものとしては、ブルーシートそのものを貼った方が、まだ健康的で安全かも知れません。




あまり聞き慣れない言葉かも知れませんが、VOCという言葉を聞いたことが

ありますか?

VOCとは、揮発性有機化合物の総称で一般的には、『発ガン作用がある』など

『有害』とされている化学物質です。

ビニールクロスには、安全品質基準として100μq/qと規制しています。

ということは・・・発ガン作用があるものが使われているのです。


ビニールクロスには色をつけたり、凸凹模様が作られたり、模様が印刷されたり

しています。

これには、TEX芳香族と言われる化学物質が添加されています。

TEXとはトルエン・エチルベンゼン・キシレンを指しますが、この3種は印刷インクの溶剤

として使われている芳香族溶剤です。

芳香族溶剤は、通常の溶剤よりも『毒性が強く』、2000年には当時の

厚生省(現:厚生労働省)が室内の濃度指針を公表しているほどです。


ビニールクロスはTEXの放散量について、『一定の濃度まで』として規制されていますが、

「使われていること自体が問題」だとも言われている化学物質です。


『害がある』ことはそのままにしておきながら、放散して室内に充満した『毒性の強い化学物質』に

ついて、一定の濃度指針公表など、国の姿勢もチャンチャラ可笑しいのです。



知られていないところでは、『重金属』も使われています。

人は何も考えず、「防カビ仕様にしようか?」「抗菌もいいね!」などと、カタログから

選んでいますが、重金属は「顔料」・「安定剤」・「防かび剤」・「抗菌剤」などとして、

使用されています。


驚くことには、一応数値を設定して厳しく管理していると言われてはいますが、

「砒素」・「クロム」・「水銀」・「セレン」などの『猛毒 重金属』までが使われている

ことです。


そして、私が以前から問題にしてきた可塑剤。

ビニールクロスに使われている、可塑剤のパーセンテージは大きく、全材料の

20%~60%もの量が使われていると言われています。


可塑剤には『環境ホルモン作用』があることが、既に判っています。

環境ホルモンは「遺伝子攪乱物質」と呼ばれて、遺伝子に傷を付けます。

傷が付くと人はスイッチが切り替わって、本来とは違った方向に向かって

しまうことがあります。


スイッチが切り替わった先にあるものを一つ例に挙げると、最近『若い男性』に

非常に増えている、『性同一性障害』があります。


体に女の子の特徴を持つ、『尿道下裂』と呼ばれる障害を持つ男の子も産まれています。


このような障害は『不可逆的傷害』と呼ばれて、治る可能性は『ゼロ』




人が長い時間を過ごす『家』の材料としては・・・

化学物質を含む建材は『百害あって一利なし』


化学物質を含む建材とは、石油化学製品全般を指します。


その最右翼が最近の家の、部屋中に貼られたビニールクロス。


その他にも、水廻りの床に、よく使われているクッションフロアや偽物フローリング・

ドアや巾木に至るまで、ありとあらゆるものに石油化学製品が使われています。


ビニールクロスは結露を増幅します・・・その証拠に、クロスを剥がすと、裏側にはビッシリと

カビが生えていることが多いのです。

ビニール製品は、『静電気』を発生して、埃を集めます。


世の中、健康志向だそうです。

『ほんとかな?!』・・・・・これから長い時間を過ごす子供達の健康のためにも、

もっとしっかり考えて、もっとしっかり勉強しましょうよ!





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たいせい

 私個人としては、昔住んでいた土の真壁の家が一番人に優しい家だったように感じています。
 壁倍率や断熱などの問題で使われづらくなっているようですが、暖房効率は悪いかもしれませんが、土壁の家の涼しさは夏の冷房の必要な日自体を減らし、エネルギー的には遜色ないのではないか?と考えたりすることがあります。
(「高断熱=冷暖房が必需品の家」というのは、素人の感覚なのかもしれませんが?)
by たいせい (2008-03-01 16:56) 

ちゃP

なるほど! 我家が如何に呼吸してないかを理解しました!
マンションに住んでる時には元から呼吸してない空間だったので気にもとめてませんでした
人生って勉強ですねぇ…

既に色々と封じてしまってる我が家
(中古の家をリフォームして住んでます)
どうしていきましょうねぇ
床下に調湿材を入れるだけじゃ無理そうな気がしてきました

by ちゃP (2008-03-03 23:18) 

アキラ

たいせいさん

昔の家は、「気密性」に劣っていただけで、土壁や無垢の柱の断熱性能は、現在の断熱材に勝るとも劣らない程の性能を有していたといわれています。壁は土壁の剥き出しではなく、大体漆喰などが塗られていましたね。
土・漆喰・木等の良い点は、呼吸をしていることです。
呼吸をすることで、給放湿性にも富んでいました。
私は「高気密・高断熱」の家に住む人は、必ず病気になると思っています。
by アキラ (2008-03-04 08:47) 

toyo

拍手!です。

こういう基本的な情報って、皆さん知っているようで知らないですよね。
工務店の側からこのような情報を発信していただけると一般の方の意識も自然と変るような気がします。シロアリ屋が発信してもなかなか受け入れてもらえないので是非これからもお願いします。

ところで、機会がありましたら近年流行っている「抗酸化住宅」について・・・私はいい印象をもっているのですが・・・「抗酸化の原理」がいまいちわからないのでアキラ様が知っておられましたら書いていただけると助かります。

by toyo (2008-03-04 08:52) 

アキラ

ちゃP さん

床下の調湿材も色々です。一定の湿気を吸うと、それ以上吸えなくなって調湿材を入れた袋の中はカビだらけ・・・というものもあります。
永久的に給放湿性が衰えない・・・というものも非常に安価で存在しています。

中古の家をリフォームしてお住まいとのことですが、何でも聞いて下さい。
私が知ることでしたら、喜んでお話出来るかと思います。
私は私費を投じてボランティアで「家づくり学院」をやっています。
皆さんが正しい知識を持ってくだされば、それだけで幸せだと考えておりますから。
by アキラ (2008-03-04 08:56) 

アキラ

toyoさん

抗酸化工法住宅については、只今調査中でした。
先を越されて、唸ってしまいます。
今のところ、何とも申し上げかねます。

私の考え方は、基本的に「自然素地には何も加えない」ところから出発しております。
それと、抗酸化が出た途端に不動産屋を始め建築業者や基礎屋やtoyoさんたちのような防蟻業者までが飛びついていることに驚いています。
もうすこし、お時間をいただきましたら、記事にできるかと思います。
by アキラ (2008-03-04 14:21) 

ちゃP

3年前に中古住宅に住み始めました
中古住宅にしては黴臭く無い家だと思って購入したにも拘らず
予算が無かった事で廉価なビニールクロスを選び
1階居間を床暖房にする為に合板フローリングを選び
押入れをスタイリッシュにしたくて壁紙で表装した結果
呼吸できない家にリフォームしてしまったみたいです

最初の夏 張り替えた畳に黴が生え(でも和室は押入れと畳の表装以外手を入れて無いのですが…)
和室の押入れの中も黴臭く
階段下の収納は 床下からの湿気が一気に上がってくる場所らしく靴が黴てしまい
湿気の多い時は居間の隅や台所にも黴が顔を出すように…

湿気との戦いに途方にくれる夏(梅雨後と初秋が黴の季節です)を考えるとウンザリします
室内は 壁に珪藻土を塗ろうか思案して躊躇し
湿気に困る収納の為には床下に調湿材? と思案してるのが現状です
ふぅ… 間もなく黴の季節がソコに…
by ちゃP (2008-03-04 22:04) 

アキラ

ちゃPさん

珪藻土はしっかりお選び下さいね。
珪藻土は植物性プランクトンの死骸が化石化したものです。
本来は微細なミクロの穴が無数に開いていて、吸放湿性がありますが、手触り感は砂のようにサラサラとしているものです。
壁に塗るように加工された珪藻土の中には、樹脂が混入されていて下地との密着性を高めたタイプのものが多く、珪藻土本来の機能を全く持ち合わせないものが市販されています。
「珪藻土」という、名前だけでお選びになると、逆効果の場合も多々あります。
床下調湿材もいろいろです。
木炭や竹炭は一定限度しか湿気を吸いません。
シリカゲルやゼオライトは人体に有害な面もあると言われています。
お客様に対しては、私は永久に吸放湿性を失わない、珪藻頁岩(けいそうけつがん)をお勧めしています。

問題はカビが生えると、しろありがやってくることです。
どちらにお住まいか判りませんが、最近の関東地方では2階までも上って食害を及ぼすイエシロアリが猛威を振るっていますので、注意が必要です。
根本的に考えるならば、「壁体内結露」を考えての措置を講じることも必要かもしれません。
コメントの内容を見た限りで、余りはっきりしたことは申し上げられませんが老婆心まで・・・

by アキラ (2008-03-05 18:50) 

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