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リフォーム工事業者の選び方 [湘南の家づくり]

最近「差し当たって必要ではない工事」を勧めて、大きな工事を請け負っている業者が出てきました。
必要がないのに「地震の恐怖を煽り、屋根瓦を軽い金属屋根に交換」させたり、
「安い工事」(例えば雨樋の修理等)だけを契約したにも拘わらず、いつまでも足場を掛けっぱなしにして
高い塗装や屋根の工事、更には床下換気扇の取付などを、しつこく営業しているようです。

足場は鬱陶しいし、いつまでも長時間の説得に諦めて、考えられないほどの高い工事を依頼せざるを得ないお年寄りも多いと聞いています。

この会社には(財)住宅リフォーム・紛争処理支援センター「旧(財)住宅リフォームセンター」の名称と番号を記したホームページもあるようですが、登録されている正式名称は書かれていないようです。

正式名称は『増改築相談員』であり、書かれている番号はその登録番号であって、会社そのものの規模・専任の技術者の有無更には契約を履行するに足る財産的基礎や金銭的な裏付けを認めてくれている類のものではありません。

たかが、外壁の塗装だけ!
たかが、雨樋の補修だけ・・・などと安易に考えて契約をする前に、『建築業許可』を持っている業者かどうか?だけは確認してください。

「建築業許可の期間は増改築相談員と同じ5年間」ですが、その内容と形態は全く異なります。

増改築相談員は「更新料」を支払えば、そのまま更新できますが、建築業許可の方は
大変な書類と写真等を添付しての審査を経ないと更新できません。

建築業の許可更新の申請は、事前に「毎年の決算の結果」を「変更届」として提出し
審査を受けないと更新書類さえ受け付けて貰えません。

事前に『財産や金銭的な裏付け』を審査して貰った会社に限って「新規の申請」や「更新」が可能となるのです。

「変更届」の受理を受けて、初めて更新手続きに入りますが、まず必要なのが「商業登記簿謄本」・・・
正式に法務局に登記している会社であることが調べられます。

その他に役員全員の「登記されていないことの証明書(※1)」と「身分証明書(※2)」

「経営業務の管理責任写証明書」「誓約書」「商業登記簿謄本」「営業の沿革」等の他

つぎに掲げる写真の添付が義務づけられています。
「看板を含む会社の全景」「事務所内部」「社内に掲示してある建設業の許可票」の写真。

これらをまとめて提出して審査を受けて、初めて更新がなされます。

※1:県庁だけで発行してくれる書類で、「後見人登記ファイルに成年後見人、被補佐人とする記録がない」という証明書。

※2:住所を管轄する市役所で発行してくれる書類で「破産者・禁治産者・準禁治産者寝イボに記載がなく、かつ被後見人としての通知を受けてない」という証明書。

※1及び※2の証明代金は別にして、湖心の申請料だけで5万円の印紙の貼付も義務づけられます。


ここで一つ問題があります。

「建築業許可番号」は取得もしくは更新から『5年間』で更新時期を迎えます。

許可を取得したことはあるのでしょうが、更新できずに(または更新を怠って)かなり古い年代の番号のまま
営業している会社も見受けます。

例:神奈川県知事許可(般-20)第123456

般は一般建設業を表し(大体の業者は一般建設業です)

20は許可年を表しています(この数字が5年前より以前の数字だとおかしい!!ということになります)

第123456は許可番号を表しています(通し番号ですから数字が若いほど、古くから更新を続けていることになります)


建築業に携わる限りは、最低「県知事許可」もしくは「国土交通大臣許可」を持っているべきで、
仕事を依頼する側としても、最低限度「これらの許可を得ている業者であるかどうかの確認」
は重要です。

リフォーム工事について、安易に契約を結んでしまう方も多いのですが、自分が住む大事な「家のリフォーム」についての仕事ですから、ある程度の金額になる工事を依頼する場合は、「最低限」『建築業許可番号』の確認をして下さい。

詐欺紛いの工事業者だった・・・
最初の見積金額以外に法外な金額を要求された・・・など、よく聞く話ですが、
いい加減な会社に依頼してしまった依頼主の方にも一端の責任があることを心すべきだと思うのです。

悪いヤツほど、取っつきやすくいい顔をして近づいてくるものです。

仕事を依頼する側としての、「最後の防波堤」は?・・・

『建築業許可を有しているかどうか?』
そして『きちんと5年ごとに更新している会社かどうか?』
であることを知っていただきたいのです。


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ご注意下さい。 [湘南の家づくり]

DSCN0853.JPG お客様から入手した写真です。

写真は2枚。上は屋根に上って踏み割った瓦、下はヤスリをかけて磨り減らした瓦です。
上って確認したところ、どちらも傷口は極めて新しいものでした。
白く薄くなったいるのが分かりますか?


逗子・葉山の皆さんへ警鐘です。

最近、瓦屋根のお宅に葺き替えを勧めたり、白蟻は存在してないのに、あたかも「居た」風を装う
悪徳業者がいます。

日本瓦屋根のお宅だけではありません。
カラーベストの屋根についても、「アスベスト」が出ている!とあらぬことを言って危険を煽り、
カバー工法で法外なお金を持っていく業者が現れています。

屋根はその重さで支える下が決まります。
いくら軽いものだから・・・と言ったところで、家一軒分となると相当な重さです。
重量のバランスを考えたとき、上の方を重くして良いわけはありません。
上に重しを乗せるときには、先ず壁などの補強が必要なのです。
しかし、そんな業者は、下の補強なんて眼中にありません。

カラーベストには確かにアスベストが混入されているものがありますが、屋根の上に乗っている間は
安定しており、アスベストが飛散するという恐れは全くありません。

比較的古い屋根瓦は「焼成温度」「瓦土」等によって屋根瓦の「溶け」が起こることがあります。
素焼きの「いぶし」と呼ばれる瓦に多いのですが、稀に上薬がかかっている釉薬瓦にも発生します。

この溶けの原因は「塩害」です。

本当に「溶け」による「隙き」や「割れ」こが生じているのなら、屋根瓦は葺き替えなければなりませんが、最近素人が知らない、瓦の「溶け」を利用した詐欺紛いの業者が出てきました。

海が近い逗子・葉山の皆さんは特に注意が必要です。

「お宅の屋根瓦がズレている、無料点検してあげる」と言って、屋根に上ります。
そして、割れてない瓦を踏み割ったり、瓦にヤスリをかけて写真を撮り、
「こんなになってる!」と屋根の葺き替えを薦めるのです。

費用は大体200万円~300万円以上。
お金がありそうなお宅には、もっともっと吹っかけます。

特にこの時期・・・台風が通り過ぎた後にはこんな業者が花盛りです。


最近、もう一つ注意すべき業者がいます。

「横須賀葉山農協の指定業者です」と名乗って訪れる「白蟻駆除」の業者。

これもまた、無料点検と称して床下に潜り込みます。

居もしない白蟻の写真をみせて、「白蟻が居ました!」
「このままでは、地震で家が倒壊します」などと脅かします。


それだけならまだしも、「床下の換気が良くない」と「床下換気扇」を薦めて取り付けます。

やらなくてもいいのに、物凄いお金を払ってしまったお宅の何と多いことか?



「飛び込み」で営業に来た業者は、絶対に相手にしないに限ります。
どうしても心配でしたら、「地元の工務店」などに相談されたらいいでしょう!

地元の工務店は、悪い評判が立つのを最も恐れます。
だから、決して変なことはしませんし、法外な金額を要求することもありません。


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家庭内の『落とし穴』 [湘南の家づくり]

IMGP4547.JPG


私のブログを見てくださっている方で、こんなお宅の方はいませんか?

最近、ある老人夫婦のお宅から緊急要請がありました。

「ご主人がトイレでうずくまってしまったら、ドアが開かなくて困った!」

この意味がお解りでしょうか?

トイレや風呂場のドアが『内開き』のお宅が結構ありますが、万が一、

中に人が入っている時に気分が悪くなったり、倒れたりすると・・・

『中に居る人が、ドアを内側から押さえていることになって、開かなくなってしまう』

のです。

このお宅が、正にその状態でした。




幸い大過なく、やがて自分でドアを開けて出てこられたようですが、

年老いた奥さん一人の力では、「助け出すことも出来ない」と言っておられました。


早速『内開きのドアを、外開きに付け替え』ました。

材料が必要だった訳ではありませんので、大工さんの手間代だけを

頂戴しましたが、大変喜んで下さいました



「うちは引き戸だから、大丈夫だわ!」と思っているあなた。

そんなお宅の引き戸を開け閉めしてみると、必ずと言っていいほど

『ガタピシとして動きが悪い』のです。

「木製の古い引き戸」ほど動きが悪くなっています。



『動きが悪い引き戸、年老いた方にとっては、大怪我の元』なんです。


動きが悪い引き戸を老人が開け閉めしようとして把手から手が外れ、

力を入れたまま弾みで転倒してしまう『家庭内事故』が後を絶ちません。

骨が弱った老人が横向きに転倒すると、どうなると思います?


太股の大きな骨の骨折に繋がってしまうのです。

老人が骨折して入院すると、もう二度と歩けなくなってしまうケースが多いのです。

家庭内事故は、誰も見ていないときに起こり勝ちです。

一度『そんな目で』家庭内を見回して見てください。



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階段の転落防止 [湘南の家づくり]

IMGP4538.JPG このお宅は手前の左側が寝室で、階段の手摺の右側にトイレがあります。

意外に見逃されている『家庭内事故』

そのトップは『階段からの転落事故』です。

統計では日本中の家で、毎日5人の方が階段からの転落が原因で亡くなっています。

一人暮らしのお宅や老人夫婦だけの家庭も多くなってきました。

夜中のトイレに行く際など、思わず踏み外すと飛んでもない大事故に繋がります。

今回、老人夫婦のお宅で、『転落防止用の手摺』を取り付けました。

取り付けたい個所に下地(柱や間柱)がない場合は、このように
板を取り付けて、下地を作る必要があります。


IMGP4541.JPG

この手摺は『遮断機式手摺』といい、普段はこのように壁際に立てておきます。
壁には「受け金具」を取り付け、手摺を上から押さえる蓋状の金具を開けないと
手摺は下がりません。



IMGP4544.JPG 途中まで下げた所です。

バタン!と落ちないように、常にブレーキが掛かっていて、
意識して下げないと下がらないようになっています。



IMGP4542.JPG

『転落防止』として、階段の降り口に「通せんぼ」をした所です。

手摺の先端の金具には、ストッパーを解除するボタンが付いていて、
手摺に触れただけでは絶対に外れません。

このお宅のご主人は、「夜中のトイレに行く際に2度も落ちかけた」そうです。

この手摺をご提案すると大変喜ばれて、早速の取り付け工事となりました。
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塗り替え工事の常識 [湘南の家づくり]

家の塗り替えは『美観の修復』ではありません。

現在の家の主流となっている『窯業系サイディング』の塗り替えについて
少し気になる施工を目にしますので、今日はその話題です。

窯業系サイディングは、施工時から5~7年で 表面の防水が劣化し始めます。
そのため、新築から7~10年で塗り替える必要があります。

サイディングの原料は殆どがセメントです。
防水のための塗膜が 劣化すると吸水性が大きくなって、
変形や割れ、冬季には染みこんだ水分の凍結 による爆裂が生じます。

そのため外壁の塗り替えによって雨水等の浸み込みを予防する必要があります。

サイディングの継ぎ目には、「コーキング」と呼ばれるシールが施されています。

コーキングの寿命は長くて10年。
塗り替えと同時に、コーキングの打ち替えを行うのが常識です。

さて、この打ち替えは壁体内に雨水を浸入させないための重要な工事ですが、
果たして正しく施工されているのでしょうか?


3.jpg テープ養生です

テープ養生・既存のコーキング材の撤去・撤去跡清掃・ボンドブレーカー貼り・
プライマー塗布・コーキング・テープ養生撤去と実に7工程に及びます。



images.jpg ボンドブレーカーです

特に「ボンドブレーカー」貼りは3点接着を防止する上で重要です。
サイディング目地の両側のみ接着させ、突き当たりの面は接着させない
2点接着が常識です。
コーキングはサイデングの収縮、構造体の動きなどを吸収する
役目がありますが、正面まで接着をすると目地が動いた際に引っ張ってしまって
コーキングが切れてしまいます。

この「ボンドブレーカー」の施工をやらない施工業者が多いのも事実です。


1.jpg プライマー塗布です

また「プライマー」の塗布も極めて重要です。
プライマーは素地とコーキング材の接着剤の役目をするもので、
コーキング材に期待する性能を発揮できるかどうかを左右します。

プライマーも塗らずに、いきなりコーキングを施工する業者もいます。



「コーキング材」についても、色んな組成のコーキング材があって、
物によっては3年で酷い劣化をするものさえあります。

家の塗り替えの際に、せっかくコーキングの打ち替えをしても、
正しい施工がなされていないお宅が多いのが目に付きます。

正しい施工ではない場合、お金の無駄使いだけではなく、
雨水の侵入などで家の寿命を縮めてしまうことに繋がります。

高い金額を払えば手抜き工事は無いと思っている方もいるようですが
無知と手抜きは紙一重です。

手抜きをしてないつもりの業者でも無知な業者は大勢います。

たかが塗り替えなどと、施工業者任せにすることなく勉強をして
家の寿命を長持ちさせたいものです。

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落とし穴に気づけ! [湘南の家づくり]

Scan10010.jpg

今日は家の塗り替えについてのコメントです。

私たち街の工務店は、大工仕事だけではなくいろんな仕事を請け負います。
例えば「家の塗り替え工事」

街の塗装屋さんに頼むのが一番安い!と思っていませんか?

理屈では確かにそうなります。

しかしそこは、『業界の妙』実際は工務店に依頼した方が安上がりなんです。

金額だけではありません!

工務店に依頼した方が、仕事の内容も格段に良くなるから不思議です。

そこには『人間の損得勘定』が働いているのです。

お客様から直接の仕事の場合、同じお宅からの次の仕事は数年先に
なってしまいます。

その間に新しい塗装屋さんが食い込まないとも限りません。

その家が建て直しになってしまうかも知れません。

更に言えば、代替わりして息子さんの知り合いの塗装屋に仕事が
移ってしまうかも知れません。

しかし、工務店からの仕事をきちんとしておけば、
次の仕事も約束されるのです。


ハウスメーカーの場合はどうでしょう?


この場合は全く逆になるから不思議です。

ハウスメーカーは新築から何年か経つと、塗り替えの営業にやってきます。

しかし、ここに大きな【落とし穴】があることは、あまり知られてはいません。

私のかつての同僚は、この【落とし穴】で仕事をしている塗装業者です。

しかし、彼の会社は彼と奥さんだけで、職人は居ません。

毎月末近くになると、彼の会社にはハウスメーカーから見込み客の
リストが送られてきます。

それを元に、彼は『ハウスメーカーのロゴ入りの名詞』を
持ち歩いて営業をしています。

塗り替えの依頼があったとします。

彼はまず、常に仕事を依頼している『リフォーム工事屋』と
『リフォーム工事屋が連れてきた塗装屋』を現場に連れて行って説明します。

彼の仕事はここまでです。



実際に仕事をするのは『リフォーム業者』の下で仕事を受けている
『塗装屋』です。

ハウスメーカーからの仕事の流れを整理してみましょう。

『ハウスメーカー』→『友人の塗装会社』→『リフォーム業者』→『塗装屋』
という流れになります。

仮にみんなが10%儲けたら、お客様が支払う金額はどうなります?
実際にはもっともっと大きなパーセンテージなんですが・・・

更に、こんな時はどうでしょう?


『塗装屋』が忙しくて、例えば『友人の塗装会社』が約束した期日に間に会わない
ような場合にはどうするのでしょう?

最終的に仕事をするはずだった『塗装屋』は、『知り合いの塗装屋』に頼んで
期日に間に合わせます。

友人が神経を使うのは「安全」「お客様との対応」「整理整頓」だけです。

ここに大きな【落とし穴】があるのです。

お客は仕事の本質ではなく、表面的な事柄に眼を奪われて
「挨拶もきちんとするし、
掃除は行き届いてるし、ヘルメットも被って・・・いい職人さん達だわ!」


私の友人は『責任』について、このように豪語しています。
「責任は工事をした塗装屋に持たせている。
塗装なんてどこがやってもそんなに変わるもんじゃない!
塗り残しがあればもう一度行かせるし、
要するに俺が儲かればそれでいい訳だよ!」

彼曰く、「ハウスメーカーには資料を作ってくれるだけで
10%以上も取るんだから、俺はもっと儲けていいだろう?」

私の会社で請けたら恐らく100万円以下の塗装工事も
ハウスメーカーがらみの場合は、恐らく150万円以上になるだけではなく、
決して『良い仕事』にはならない仕組みになっているのです。


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住宅版【エコポイント】 申請始まる。 [湘南の家づくり]

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政府は今月の8日から、省エネルギーに優れたエコ住宅の新築や改築に対し
ポイントが貰える「住宅版エコポイント」の申請の受け付けを始めました。

新築の場合30万ポイント(30万円)分がもらえますし、エコ改修工事についても
最大同額までのポイントが付与されます。

今回のエコポイントは新築工事については一戸当たり30万ポイント、
エコ改修工事も上限が30万ポイントとなっていますが、
改修工事については大きなお金を要する割に与えられるポイントが少なく、
改修工事(リフォーム工事)の動きは極めて鈍い傾向にあります。

何はともあれ、鳴り物入りで始まった住宅版エコポイント制度ですが、
その内容は極めて解りづらいものとなりました。

エコポイントを申請するのは、『建物の所有者』となっていますが、
申請方法はかなり難しく、業者が代行することになりそうです。

申請方法は、住宅エコポイント事務局に書類を直接郵送するか、
または全国約3800カ所に設置された窓口に書類を持参することになりました。

省エネリフォームやバリアフリーリフォームをお考えの際は
エコポイントについて鋭意勉強している業者と一体になって行う必要がありそうです。

私の会社でも早速看板を作って掲示しました。
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住宅版【エコポイント】 スタート近し! [湘南の家づくり]

IMGP4483.JPG

住宅版エコポイント制度は平成21年度の第2次補正予算に『景気対策』として
盛り込まれ、1000億円が計上されています。

まだスタートはしていません。
実際には補正予算成立日以降に工事着手し、
引き渡されたエコ住宅の新築やエコリフォームが対象となります。

今回のエコポイント制度は範囲が広く「持ち家」「借家」「一戸建て」「共同住宅」の
別はありません。

計上された1000億円が無くなり次第終了となります。

つまり、『よ~い!ドン!』で、予算化された1000億円の争奪戦の
開戦と言うわけです。


エコ住宅の新築については別の機会に述べますが、
今回は『エコリフォーム』について何回かの講習会で知り得た知識をご披露します。

エコポイントのゲットに関する工事は、大きく分けて次の2つの項目に別れます。

1.窓の断熱改修

  ガラスの交換 既存の窓サッシをそのまま利用し、
  ガラスを複層ガラス(ペアガラス)に交換する。

  既存窓の内側に新たに窓サッシを新設する。(2重サッシ化)

  窓の交換 既存の窓サッシを取り除いて、新たにエコと認められた窓サッシに交換する

2.外壁・屋根・天井又は床の断熱改修。

  外壁、屋根、天井又は床の部位毎に一定量の断熱材を使用した断熱改修工事をする。
  
  そして1又は2の工事と併せて実施する手摺取付・屋内の段差解消・
  通路又は出入り口幅の拡張工事などの『バリアフリー改修工事』も
  ポイントの対象となります。

最大の目玉はポイントの「即時交換」が認められたことでしょう。

「即時交換」って、一体どんな制度だと思います?

ポイントは家電版エコポイントと同じように「エコ商品」や「商品券など」と交換出来ますが、

「即時交換」とは、『ポイント対象工事と同時に行う、他の工事費用に充てることが出来る』制度です。


この「他の工事」は、エコリフォーム以外の、例えばキッチン改修や浴室リフォームといった
通常のリフォーム工事代金に充てることが出来るのです。


エコリフォームのポイントは最大で30万ポイント(1ポイント=1円)
まで認められ、窓ガラス1枚毎に加算出来る仕組みとなっています。

改修後に『次世代省エネ基準』を満たすことであるとか、
『メーカーの性能証明書』であるとかの細かな規定がありますが、
それはリフォーム時に工事業者から知らされることだと思います。

今回の住宅版エコポイント制度は『住宅瑕疵担保履行法』と連動していますので、
素人にはなかなか解りにくいものです。

それなのに・・・実は、大きな問題があるように感じます。

と、言うのは・・・エコポイントの請求者は工事をする業者ではなく、
工事の発注者なのです。

一般論から言ってもお国がお金を払うときには、様々な書類が必要だったり、
色んな証明が必要なものですが、このエコポイントもご他聞に漏れません。


素人のお施主様は請求できず、結局、業者が代理請求することになると思いますが、
請求にはかなりの時間と或る程度の知識や熟練度が要求されそうです。

つまるところ、『請求代行料』を伴わないと請求申請が出来ないことになります。


1000億円の争奪戦ですから、またぞろ「不逞の輩」も出現するでしょうし、

工事発注者を申請者とするのであれば、素人にも簡単に請求できる仕組み作りに

智恵を絞って欲しかったと思います。


いずれにしろ22年度予算は衆院可決しましたので、あとは参院で可決されるだけになりました。
予算可決を待っている業界は、満を持して一斉に走り出すことになります。

今リフォームをお考えの方は、予算可決まで待ってエコリフォームでエコポイントをゲットされ、
「その他の工事」を「即時交換」して施工するようにしましょう!


実は景気浮揚策の一環として、この「即時交換」にも政府の狙いがあるようです!

そして・・・
不況に喘ぐ建設業界にとっては、エコリフォームが『頼みの綱』になるのかも知れません。



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太陽光発電の裏話? [湘南の家づくり]

太陽光.jpg

CO2削減に関連して、これからは「太陽熱発電システム」にますますの拍車が掛かりそうです。

今年度からスタートしている「国による補助金制度」と今年の11月から始まった
「余剰電力の買い取り価格2倍」政策に俄然注目が集まっています。
国とは別に独自の補助金を設けている自治体もあって、施策の後押しをしています。

補助金以上にシステム導入の力となっているのが8月25日に施工された
「エネルギー供給構造高度法」ではないでしょうか?

これは各電力会社が独自に行っている「余剰電力の買い取り」を『義務化する』というもので、
国の施策として「電力の買い取りを強く押し進める」狙いである事が解ります。

「太陽光発電システムを導入したい」と検討している方々にとっては
願ったり叶ったりで何も言うことはないのですが・・・

システムに不可欠である『太陽光パネル』について一寸蘊蓄を。。。

通常、太陽光パネルは最も効率が良いとされる屋根の上に設置します。
一旦設置すると、なかなか屋根の上まで登っての管理はしづらいのが実状です。
設置に不慣れな業者や屋根について無知な業者もいる訳で、
「太陽光発電にしたら、雨漏りが始まった」というお宅も出てきています。

さて、落ち葉や砂埃などが太陽光パネルに付着すると、どうなるでしょうか?
一般的に埃などでは、3~5%程度 発電量が落ちると言われていますので
雨や風で洗われたり吹き飛ばされる「枯れ落ち葉や埃」であれば、さほど問題はありません。

しかし、交通量が多い道路際にある家や海の近くのお宅では多少問題ありです。
道路際の家では、落ちにくい「油性の浮遊物」(油煙)が付着し、また海の近くでは強風などによって
「塩がパネル全面について、曇り空と同じ理屈」となってしまいます。
このような地域では、額面通りの発電量の確保はできません。

また、これからの時期、「積雪が多い地域」ではパネル全体に雪が積もって、
発電量はほぼゼロとなってしまいます。


「設置業者の話だと売電できるって言うから、太陽光発電にしたのに・・・」
と言う声が聞かれるようになってきました。

太陽光発電に限らず『知らないってこと』は、実は大変なことなんです。

ここで皆さんが知らない情報をもう一つ。

太陽熱パネルにはその発電システムに2種類ある事を知っていますか?
解りやすく言えば『ブルーに見える』パネルと『まっ黒に見える』パネルがあるのですが・・・

黒く見える方は電柱や樹木等によって、「影になった部分だけの、一部のシステムダウンだけで、
発電を維持します」が、ブルーに見えるパネルは、「太陽光パネルの一部でも影になると
システム全体が発電をやめてしまう」のです。

残念なことに現在我が国の太陽光パネルの主流は『ブルーに見える方』なのです。

現政権は2020年までにCO2 25%削減を全世界に向けてのメッセージとしており、
今後も太陽光発電システムの普及政策が強く推し進められると思います。

しかし、現在の太陽光発電システムはまだ発展途上にあり、
システム自体にも得手不得手があるようです。

各メーカーは何とかして自社のシステムを売り込もうと躍起になっていますが、
太陽光システムに限らず、不得手な部分には口をつぐみます。
設置を担当する建築業者やリフォーム業者は、降って湧いたような需要に飛びつくでしょうが、
あまり勉強をしていない業者も多く、今後 多くのクレームが予想されます。

旧政権時代は大企業からの献金もあって、ブルーに見える方が優勢だったのかも知れません。
しかし、今は『国民のため』で政権交代も実現したのですから『企業ではなく、国民が有利と思うシステム』
を押し進めて欲しいと思うのは私だけではないでしょう?

一度設置すると、なかなか取り替えるなんてできるものではありません。

今はネットでかなりのことまで調べられる時代です。
太陽光発電を検討されるときは、納得行くまで勉強されることをお勧めします。

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収入がない高齢者は死ぬしかないのか? [湘南の家づくり]

HIMG0005.JPG パンフレットです。


「高齢で収入がなく、ローンも使えなくてリフォーム出来ない!

何かいい方法はありませんか?」

こんな悲鳴にも似た問い合わせが飛び込んできました。

「いいですよ、リフォームはやって上げますよ。お代は何時でもいいですよ」

『こう言えるくらい太っ腹でありたい』とは思うものの、それがままならぬのが世の常。

さて、あなたなら高齢でお金がなかったとしたらどうします?

「リフォームをやめる」・・・『正解』です!


そして、いずれやってくる大地震で、家が倒壊して下敷きになって死にますか?

年間5万人もの方が階段から転落しています。

手摺もない階段から転落して死にますか?



年老いた夫婦の生活、先立つものがないとしても・・・

なんとか「耐震改修工事」や「バリアフリー工事」をして、

せめて住み易く出来ないものでしょうか?


日本という国、捨てたもんじゃありませんゼ!

『1000万円を限度に融資』

『毎月の返済は利息だけ』

『収入が公的年金だけの方もOK』

『親族の保証は不要』

こんな『願ったり叶ったりの融資制度』

リバースモーゲージの政府版があるのをご存じですか?


これは『高齢者向け返済特例制度』に基づいて「住宅金融支援機構」が融資を

財団法人「高齢者住宅財団」が連帯保証人になってくれる高齢者支援のための

特別な融資制度です。


『耐震工事』は「一定の法律に基づく認定」を受けた耐震改修工事

住宅金融支援機構が定める基準に該当する耐震改修工事

耐震診断の結果に基づいて行う「壁の補強工事」がこれに該当します。


『バリアフリー工事』は「廊下の幅」や「居室の出入り口幅の拡幅工事」

階段や廊下、浴室などへの「手すりの取付工事」

玄関~廊下、掃き出し窓~庭、玄関~道路などへの「段差解消工事」等に適用されます。


この融資の特徴は、返済方法にあります。


『毎月の返済は、わずかな利息』だけです。

これが、収入が公的年金だけの方でもOKだという理由です。

では『元金』はいつ、どのようにして返済したらいいのでしょう?



「元金は借り入れた方が全員亡くなったときに、相続人が一括返済」します。

または「担保として提供されていた土地・建物を売却処分して返済」することになります。



60歳以上の年輩者にアンケートをとると、昔と生活様式も大きく変わっている事が解ります。

現在は核家族化しており、子も親に頼ることなくそれそれ家・土地を所有している家族が多く

親の方も子には頼りたくないという風潮です。

その代わりでもないでしょうが、『財産は子に譲らずに使い果たす』という親が

80%を越えている時代です。


自分で建てた家を最大限利用して、最後まで生活しやすい家とすることに

ためらいがなくなってきています。



他にも「高齢者が安心して自立した生活を送ることが出来る環境の整備の促進策」として、

一定のバリアフリー改良工事を行った場合の『所得税、固定資産税の特例措置』が

創設されています。


その他にも「高齢者の住宅改修に伴う補助金」や「助成金」を受けることができる

地方自治体もあります。



高齢で収入がないとしても、まだ諦めるのは早すぎると思いませんか?



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