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光を操る『魔術師』 [湘南の家づくり]

h4-1_image.jpg  真っ暗だった庭が生き返りました。

「お客様も増えた」と、オーナー様にも喜んで戴いて・・・



以前隣町の葉山に住んでいる、或る有名な画家の家を造らせてもらう機会があった。

できあがって、写真を撮るためにアトリエのピクチャーレールに並んだ絵を見ながら・・・


「画商を通さなければならないんだけど、オレの絵を1つ買わないか?」

「いえ!要りません・・・先生の絵は『色が綺麗すぎて』、私にはどうも・・・」

「そーなのか?・・・もっと、寂しい絵が好きなのかな?」


「例えば、あの、夜の砂漠を隊商が歩いている絵ですが・・・なんで満月なんですか?」

「絵だからね~」

「月のお陰で・・・本当は寂しい光景なんだろうけど、なんとなく賑やかな話し声まで

聞こえて来そうに思えるんですよ、私には・・・」

「月でもないと、陰も描けないから 絵にならないんだよ」

「星明かりだけの闇夜を、黙々と黙って歩く隊商の絵だったら買うんですがね~」

「君は、ロマンチストなんだな~!」



世の中はクリスマス一色になりつつあって、あちらこちらで大型のイルミネーションが

大流行のようだ。

真っ暗な空間に、電飾で色とりどりの大きなトナカイやクリスマスツリーが浮かび上がり、

それを見つめる人々は、その美しさに圧倒される。


しかし、ロマンチスト(?)の私は『何か少し違うんじゃないだろうか?』と考えている。

色とりどりは要らない・・・寒い冬の夜には賑やかすぎる。

光は白か、淡い色の「一色だけで十分だ!」と。



私の娘婿は『光の魔術師』


今年は『古い旅館の庭』を、そして次は或る『店舗のファサード』を・・・

一緒に仕事をしてきた。



「光一つ」で、既存の店舗が、どのように変わるものか(?)

昨日の夕方、彼の仕事の仕上げ具合を、この目で確かめに行って来た。



暗くなってきて、点灯!・・・思わず、『息を飲んだ!』

建物は以前と少しも変わらないにも拘わらず、そこには・・・

「今までとは、全く別の店舗」があって、生き生きと、激しく息づいていたのだった。


照明は明るいうちに計画通りに配置、設置されて、暗くなって初めて灯がともされる。

それまでは、『娘婿の頭の中だけ』にある、『こうしたい!』という思いだけ。


それが点灯と同時に具現化された瞬間に、多くの人々の共感を呼ぶのだから、

彼は正に『光を操る魔術師!』

『凄い!』の一言以外、他には言葉がない!



光一つで、全て見違える程生きてくる・・・お店の雰囲気も、料理も女の人も・・・

そして、夜の闇さえも。

彼は決して色んな色を使わず、『一色の光だけ』で、見る者を『魅惑の世界』に連れて行ってくれる。

これで、このお店も流行ること請け合いだ!

何故人は、もっと『光』を大事に考えないのだろう?!



私が何か言ったわけではない・・・しかし、持てる「感性」は似ているのかも知れない。

娘が選んだ人物・・・きっと、彼もロマンチストなんだろう?!



今、私には一つの『腹案』がある。

来年の今頃には、彼に何らかの手伝いが出来るかも知れない。

うまく行けば・・・いや、うまく行くまで、彼には『大きな夢』を持って

このまま頑張って欲しいと思っている。


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たいせい

 私も最近いたるところで見るクリスマスのイルミネーションは、あまり好きになれません。
 お金があれば誰でも出来、流行に乗り集客のためだけにやっているというのが明らかで、ほとんどの場合その場所にある必然性が全く感じられないのがその理由です。(人工的で冷たく見えるのも、違和感を感じる要因?)

 来年への「腹案」、楽しみにしています!
by たいせい (2008-12-13 11:30) 

mon

プロフィールで「あんこ好き^^」には~~~共感しました^^V
私も、大好きです!
これからもよろしくおねがいします^^@

by mon (2008-12-13 19:06) 

アサギいろ

私事ですみませんが、最近、旅行はほとんどビジネスホテルで、旅館に泊まらなくなりました。ほんとは温泉旅館が好きなんですが・・・
たまには温泉旅館で庭を眺めてのんびりもいいなと思いました。

by アサギいろ (2008-12-14 10:04) 

myumyu

照明の効果は一般家庭でも凄く上手に、している家、、センスが感じられますよ。これから益々、大切な分野ですね。
by myumyu (2008-12-14 12:17) 

toyo

先日TVで・・・有名な方らしいですが某女性の光の専門家?が同じようなことを言っていました。暮らしにもっと上手に光を取り入れることの大切さみたいなことです。そうだよなあ~なんて思いました。光には無頓着だったと思わせられました。平山郁夫画伯の家を建てられたんですか。どんな家なのか興味深深です。ロマンチストって言われたそうな、きっと当たっているんでしょうね。娘婿様のセンスも相当なものとお見受けします。お二人で組めばきっと凄いことになるんじゃないかと思います。楽しみですね。
by toyo (2008-12-14 12:52) 

アキラ

たいせい さん

個人でおやりなる、クリスマスのイルミネーションもそうですが、街単位、商店街単位などの大型のイルミネーションもそう思いますね^^;
by アキラ (2008-12-15 10:15) 

アキラ

mon さん

「あんこ」好きなんです・・・ケーキなどの洋物のスイーツは年に一度も口にしないのに、和菓子だったらつい手が出てしまう。
そんな変な男です。
でも、肥ってはいませんよ^^
by アキラ (2008-12-15 10:17) 

アキラ

アサギいろ さん

是非そうなさって下さい。
私は「日本人なら、温泉旅館!」だと考える単純さですから、
旅行と言えば、必ず温泉旅館がセットです^^
by アキラ (2008-12-15 10:19) 

アキラ

myumyu さん

日本には「照明の文化」がありませんでしたから、やむを得ないのでしょうが、最近の若い人を中心として、照明の効果が考えられるようになってきました。
景観照明では、まだまだ日本は遅れている分野ですから、娘婿も頑張ればなんとかなるかも知れません。
by アキラ (2008-12-15 10:22) 

アキラ

toyo さん

平山郁夫画伯ではありませんが、平山画伯に師事したとかで、同じような題材で海外を転戦(?)していた画家さんです。

「某女性の光の専門家」は日本の第一人者です。
この人に続く人が居ないのが現状で、まだまだ未知の分野です。
「某女性の光の専門家」ほど有名にならなくとも、ある程度名前が知られるようになれば、喰うに困らない世界です。
今彼は仕事の傍ら、いろんな照明デザインコンペに挑戦したりしています。

by アキラ (2008-12-15 10:28) 

plusgate

前々から気にはなってました。
是非、いろんな仕事の様子が見てみたいです。

by plusgate (2008-12-15 17:50) 

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