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私の「喘息」 [日記]

HIMG0015.JPG ブルーのキャップを外して、吸入します

一般に「喘息」とよばれるのは『気管支喘息』です。
「ヒューヒューゼーゼー」と息が喘ぐので『喘息』というのでしょう。
傍にいて聞こえるので、喘息発作が起きている人が居ることが判ります。

私は60を過ぎるまで気管支喘息の発作に見舞われたことがなかったのです。
初めて発作が起きた時は、発作であることが解らず「治りの悪い風邪を引いた」と思って、
町医者に罹っていました。


咳は連日夜の9時頃から出始め、明け方の4時頃まで断続的に続きました。
それはそれは激しい、『内蔵を引きずり出されるような』咳でした。

咳と共に、『透明な玉子の白身状の痰』を大量に排出しましが、
「この痰を出し終わるまでは、咳が止まらないのだ」と思っていました。

最初に行った医院では、簡単に聴診器を胸と背中に当てて音を聞いて・・・
「夏風邪でしょう?1週間分のお薬を出しておきましょう」

癪なことに、医者へ行く昼間の時間帯には全く症状が出ないのです。
1週間では治らず、追加の薬を処方して貰って2週間、真面目に薬を飲んでも治りませんでした。

「藪医者め!」と医院を替えて・・・

そこでもまた「夏風邪でしょう!1週間分のお薬を出しておきましょう」と、診立ては全く同じ。
また薬を飲み続けました。

薬を飲み続けているにもかかわらず、症状が改善することはありませんでした。
喘息などとは露ほども疑ってはいませんでしたので、「頑固な夏風邪だ!」
ぐらいにしか考えていませんでした。
なにしろ、医者も「夏風邪」だと言うのですから・・・


そして、『魔の日』が訪れたのです。


いつものように、苦しい夜の時間をやり過ごして短い睡眠から目覚めました。
『トイレに行こう』と立ち上がったのですが、足が前へ出ないのです。
「あれっ?!」・・・おまけに息が苦しくて直立できず、否応なしに前屈みの姿勢を取らざるを
得ませんでした。

「これは一体どうしたことか?」

『私の身体に、尋常ならざる事態が生じている』・・・そう思いました。

そして、横浜市立大学付属病院へ・・・
そこで、初めて自分の症状が「気管支喘息」であることを知らされたのでした。

気管支喘息の咳は風邪の咳とは全く違いますので、「咳止め薬」を飲んでも
全く効かないのです。

私の場合は医者に罹りながらも、全く効かない咳止め薬を飲まされていた訳で、
その間に症状を重くしていたようです。

「透明な痰」だと思っていたのは、「気管支を守るための粘液」でした。
気管支内の粘膜を剥がしてしまう『ブロンコレア』を併発してしまった『重症』でした。

町医者に罹っていることなど知る由もない市大の先生には、大声で叱り飛ばされました。
「喘息を甘く見ていると、飛んでもないことになるんだっ!」
「ここまで悪くなった喘息は、担ぎ込まれた時には死んでることが多いんだぞ!」

そして、「あなたは、まだ体力があるから助かったんだよ」こうも付け加えられました。
先生の口振りからして、どうやら「九死にに一生を得た」感じでした。



先日来、風邪を引きました。
咳も痰も全く出ず、喘息の発作は出ていませんので、
今度こそ間違いなく風邪だろうと検討をつけてお医者へ行って診て貰いました。
結果は案の定「ただの風邪」。

薬を貰って飲み始めて、3日目で風邪は大分治ってきました。

しかし、風邪が治りかけた途端に、今度は咳が出始めたのです。
前回の発作時とは違って、咳が出るのは明け方の3時過ぎから・・・
玉子の白身のような痰は出ません。

『また、喘息発作が始まったか?』そう思って市大病院まで出かけました。
担当医の診断は『咳喘息』でした。

気管支を広げる「貼り薬」と「吸入薬」を処方して貰って・・・
「これくらいで、来てくれると助かるんだけどね~」
私の命が助かるのか?それとも簡単に治るので、先生が助かるのか?・・・
どちらなんだろう?と思いました。


この状態を放置していると、次の段階ではまたブロンコレアに発展するのだそうで・・・


今回処方された薬で、気を付けなければならないのは、「吸入薬」です。

過度に使いすぎると、一気に『心停止』を起こす『激甚な副作用がある薬』なのだそうです。
先生曰く・・・「気が付いたときには死んでるんですよ・・・だから、絶対に使いすぎないように」
咳が出ると、先生の指示を守りながら使っています。

喘息発作から3年半、ようやく私の『喘息という病気の全貌』が見えてきた気がしています。


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コメント 13

denn

飲みましょう^^ 死ぬまえに^^
オレもいつかは^^病んで?尽きて^^死にますから^^

早く生まれた人から^^順番に^^幸せなことです^^

オレ^^アキラさんのこと好きですよ^^

馬鹿なコメントですいません

by denn (2009-02-20 21:12) 

かなりあ猫

私の初めての喘息は知人宅で、夜中でした。
当時は喘息とは思わず、会社に入ってから咳をしていると、上司から「その咳は喘息だから、早く直した方が良い」と言われました。
体力が付いたせいで(?)、現時点では殆ど治まっています。
お医者で咳が出ないと、当人ではわからないことですよね。
by かなりあ猫 (2009-02-20 23:43) 

ひろりん

怖いですね~(^-^;)
医者を信じて重症になるなんて☆
薬も間違えると効き目が無いだけでなく、毒にもなりますから怖すぎます☆

3年半もの長い間、それこそ「たたかう★アキラ」だったのですねー
それに比べたら私なんて・・・と、恥ずかしくなりました。(^-^;)ゞ
病気とは長い付き合いですが、命の危険性で言えば太り過ぎの方が問題かも!?
by ひろりん (2009-02-21 00:01) 

浜松自宅カフェ

若い頃から風邪を引いて咳が出ると暖かくなるまで治りません。
咳止めシロップを飲むとしばらくは良いのですが、自然治癒されないのです。
今年も風邪を引いてからは咳がしつこく残っています。
どうしたら完治するのかなー?
by 浜松自宅カフェ (2009-02-21 13:22) 

myumyu

風邪だと思って悪化させる事が沢山ありますよね、直らない時は大きい病院でしっかり検査が必要なんですね、呼吸器関係は怖いですよね、健康には気をつけたいとは思いますが、何事も突然襲ってくるのが怖いですね。
by myumyu (2009-02-21 17:07) 

mon

そうだったのですか・・
死ななくて良かった^0^~♪
今はお薬で良い方向にむかっているようで安心ですね。
大変でしょうけどがんばってください!
まだまだお若いのでこれから沢山良いことありますから^^V
by mon (2009-02-22 08:05) 

アキラ

denn さん

まだ殺さんで下さいよ!^^
飲みましょう^^ と先日もお誘いいただいて、有り難い話です^^@
すぐにでも「行きましょう!」と言いたいところですが、今月中は時間捕れそうにありません^^;
来月に入りましたら、macotoから連絡が行くと思いますので、その際はどうぞ宜しく。


by アキラ (2009-02-23 11:34) 

アキラ

ひろりん さん

私も60過ぎまで「持病」とは無縁だと思っていました。
それが突然・・・今後は死ぬまで付き合って行かなくてはならないことになりました。トホホ^^;

by アキラ (2009-02-23 11:41) 

アキラ

かなりあ猫さん

喘息発作はなった人しか解りませんね?
あの内蔵全部吐き出すような酷い咳はこりごりです。

私は「犬ふけ」と「猫の毛」もアレルゲンになっていますが、かなりあ猫さんはニャンコちゃんの毛は大丈夫なのでしょうか?

by アキラ (2009-02-23 11:46) 

アキラ

浜松自宅カフェ さん

喘息に詳しいお医者さんでしたら、、一応「喘息」を疑ってみると思います。
特に、浜自カフェさんがアレルギーをお持ちでしたら・・・

私は若い頃から、風邪を引くと「気管支炎」を起こしていました。
煙草も吸っていましたし、そんなことが伏線になっていたのかも知れません。
咳止め薬は「咳中枢」に効きますが、喘息の咳は咳中枢を経由しませんので咳止め薬が効かないのです。
by アキラ (2009-02-23 11:56) 

アキラ

myumyu さん

私の場合、市内の医院の先生は喘息が頭になかったようで・・・
当時、夏風邪が流行っていたのかも知れませんし^^;
もともとアレルギーを持っていたわけですから、いずれ発作が起きることも認識していなくてはならない体質だったのでしょうね^^@
by アキラ (2009-02-23 12:07) 

アキラ

mon さん

そうだったんですよ~^^@
私の以前の記事をお読みいただけたら、何度か喘息の話も出てくるんですが、
ご存じなかったのも仕方有りませんね^^
現代の人間らしくない、波瀾万丈の生き方をせざるを得なかったことなども書いています。(満州からの引き上げの記事等)
私の過去のブログは、面白い読み物かもしれませんよ^^な~んちゃって^^@
by アキラ (2009-02-23 12:12) 

e-g-g

はじめまして
私も気管支喘息です。
症状が出始めたのは50代も半ばになってからですが、
きっとそれ以前から罹っていたのだと思います。
発作に襲われソファに膝を抱えて座り込んでいるときは
あぁ、こうやって人は死んでいくのだ、とも思いました。
現在は吸入薬などのおかげで静まっていますが、
あの苦しさはつくずくいやですね。
どうぞ、ご自愛のほどを。





by e-g-g (2009-02-25 13:32) 

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